中央線鉄道唱歌 第38番 塩尻に到着!東西南北の交通の要衝

中央線鉄道唱歌の歌詞を、わかりやすく解説してゆきます!
小野・塩尻の地理・歴史などを、やさしく解説してゆきます!

↓まずは原文から!

小野おのやしろおが
善知鳥うとうを越えて右に見る
とうげふもと鹽尻しおじり
篠井線しののいせん分岐點ぶんきてん

さらに読みやすく!

小野おのやしろを おが
善知鳥うとうを越えて 右に見る
とうげふもと 塩尻しおじり
篠井線しののいせんの 分岐點ぶんきてん

さあ、歌ってみよう!

♪おーののやしろを ふしおがみー
♪うとうをこえてー みぎにみるー
♪とうげのふーもと しおじりはー
♪しののいせんのー ぶんきてんー
(中央東線)
岡谷駅→(塩嶺トンネル)→みどり湖駅→塩尻駅

(中央東線・辰野支線)
岡谷駅→辰野駅→小野駅→塩尻駅

※鉄道唱歌に関連する主要駅のみ表記

辰野駅を出て、小野経由で塩尻方面へ

辰野駅たつのえきからは、中央線・辰野支線たつのしせんを通って、塩尻駅しおじりえきを目指していくことになります。

かつては小野経由の線路しか無かった

諏訪方面から塩尻まで行くには、昔は辰野・小野経由の道を通って行くしかありませんでした。

それは、現在のような岡谷おかや~塩尻のルートでは、勾配が非常にきついルートを採用するのが難しかったためです。

1983年・塩嶺トンネルの開通で、岡谷~塩尻間がショートカットに

しかし、1983年に開通した約6,000mの塩嶺えんれいトンネルできてからは、岡谷~塩尻間がショートカットになりました。

塩嶺トンネルは、現在のように岡谷(諏訪地方)と塩尻を、北西にまっすぐ結ぶトンネルです。

塩嶺トンネルが開通してからは、速達性の重要視される特急「あずさ」は、所要時間が短くなることになったのでした。

昔の旅人たちにとっての難所・塩嶺峠(塩尻峠)

塩嶺峠えんれいとうげは、古くから旅人たちにとっては難儀なんぎな峠道でした。

塩嶺峠は、「塩尻峠」ともいいます。

小野駅に到着

辰野駅を出ると、歌詞にあるように小野神社おのじんじゃの最寄駅である、

  • 小野駅おのえき(長野県上伊那郡辰野町)

に着きます。

小野駅(長野県上伊那郡辰野町)

小野駅(長野県上伊那郡辰野町)

諏訪の神様・タケミナカタと小野神社

小野神社おのじんじゃは、

  1. 諏訪大社の神様であるタケミナカタが、
  2. タケミカヅチとの戦いに破れて、諏訪へと逃げ込もうとしたとき、
  3. 既にそこには地元の神様がいたため、
  4. やむを得ず、一旦この地に止まろうとしたときに建立された神社

ということだそうです(諸説あり)。

これは、「古事記」などの日本神話における「大国主の国譲り」において、タケミナカタが敗北したときの物語です。◯このことに関して詳しくは、以下の記事をご覧ください

中央線鉄道唱歌 第32番 軍神・タケミナカタの鎮座する、諏訪大社の上社
中央線鉄道唱歌の歌詞を、わかりやすく解説しています!鉄道の知識のみならず、歴史や旅行を楽しむためのノウハウを、鉄道に詳しくない人でも楽しめるよう解説してゆきます!

善知鳥うとうとは?

また善知鳥うとうとは、「ウトウ、ウトウ」と鳴く鳥の鳴き声に由来する、ちょうどこの周辺に存在する地名です。

はるか遠くに塩尻峠。中央本線(辰野支線)の車窓より(長野県)

はるか遠くに塩尻峠。中央本線(辰野支線)の車窓より(長野県)

塩尻駅に到着

やがて塩尻駅しおじりえき(長野県塩尻市)に到着します。

塩尻駅(長野県塩尻市)

塩尻駅(長野県塩尻市)

中山道・塩尻宿

長野県塩尻市しおじりしは、中山道なかせんどうの宿場町である塩尻宿のあった場所になります。

中山道なかせんどうとは、江戸時代に江戸~京都を約20日かけて徒歩または馬で旅をしていた道です。
人々は何日もかけて移動するため、泊まるための町が宿場町というわけです。

塩尻宿は、実際には現在の塩尻駅の南東にあるみどり湖駅(長野県塩尻市)あたりが最寄駅になります。

また、塩尻宿は先程述べた、険しい塩尻峠(塩嶺峠)を下ってきた旅人たちにとっては一息つくための宿場だったことでしょう。
逆に、諏訪方面へ向かう旅人たちにとってはこれから険しい塩尻峠に挑むために、英気を養う場所となったことでしょう。

東西南北・四方向への交通の要衝・塩尻

塩尻駅は以下の東西南北4つの方角への分岐点にもなっている、交通の重要拠点といえます。

  • 東:諏訪・甲府・東京方面
  • 西:木曽路・名古屋方面
  • 南:辰野・伊那・飯田・豊橋方面
  • 北:松本・長野・糸魚川・新潟

次回は、「塩尻峠の戦い」についての話題

次は、塩尻峠の戦いについての話題となります!

ちゅうい!おわりに

この記事は、「小学生の頃の私(筆者)に教える」というイメージで書いており、難しい表現や専門用語などは極力使用を避けて、噛み砕いて記述・説明することに努めております。そのため、内容については正確でない表現や、誤った内容になっている可能性があります。
もし内容の誤りに気付かれた方は、「お前は全然知識ないだろ!勉強不足だ!」みたいなマウントを取るような書き方ではなく、「~の部分が誤っているので、正しくは~ですよ」と優しい口調で誤りをコメント欄などでご指摘頂ければ嬉しく思います。再度こちらでも勉強し直し、また調べ直し、内容を修正致します。何卒ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

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